税務・会計
会計Q&A|年末調整・確定申告の際の「生命保険料控除」の金額の求め方を教えてください
税務にまつわる質問や疑問に税理士 小西修がお答えしていきます!
今年も残り数日、私たちにとっては一年で一番忙しい時期がやってきます。
年末調整をする中でよくご質問いただくのが保険料控除申告書の生命保険料の書き方についてです。何の金額をどこに書けばいいのか難しいですよね。確定申告をされる方も同じ計算が必要となりますのでご説明していきますね。
Q|年末調整・確定申告の際の「生命保険料控除」の金額の求め方を教えてください
A|まずは保険会社から届く保険料控除証明書をお手元にご用意ください。
ツールを使って一番簡単に計算する方法を紹介していきます。
ご加入の生命保険会社より9〜10月頃に「控除証明書」が届きます。なくしてしまった場合は保険会社に再発行を依頼しましょう。
次に5種類に分類しましょう
次の手順に沿って、保険の種類を分類します。
①「新制度」か「旧制度」か
控除証明書のどこかに必ず「新制度」又は「旧制度」と書いてあります。一枚の控除証明書に両方が記載されている場合もあります。
②「一般の生命保険料」か「介護医療保険料」か「個人年金保険料」か
こちらも控除証明書に必ず記載してあります。ただし、保険の"種類"はこの分類とは全く関係ないので惑わされないようご注意ください。"種類"の欄に医療保険と記載されていても「介護医療保険料」とは限りません。
③最終的にこの5種類に分類されます
・新制度 一般の生命保険料
・旧制度 一般の生命保険料
・(新制度) 介護医療保険料
・新制度 個人年金保険料
・旧制度 個人年金保険料
旧制度の介護医療保険料というのは存在しませんので、上記の5種類に分類できたかと思います。
「申告額」の欄の金額を使用します
控除証明書には「実際の1月から現在までのお支払額」と「1年間支払った場合の見込み額(申告額)」の2種類の記載があることがほとんどです。ここで使う申告額は後者の1年間支払った場合の見込み額となりますのでお間違いないようご注意ください。分かりやすいように金額が太枠で囲まれていることと思います。
支払額の全額が控除できるわけではありません
生命保険料控除をややこしくしている最大の原因はここなのですが、支払った金額を一定の計算式に当てはめて計算する必要があります。国税庁のHPだとこのような計算式が載っています。
しかし、この計算式に当てはめて電卓で計算する必要はありません!各生命保険会社が計算フォームを提供しているので「生命保険料控除 ツール」などのキーワードで計算してみてください。そのツールに上記で分類した金額を入力していくだけで生命保険料控除額を求めることができます。
最後に、計算して求めた金額を申告書に転記して完了です
計算できましたでしょうか?ひとつひとつ段階を踏んで計算していくとそこまで難しい計算ではなかったはずです。ぜひこの機会に計算方法を覚えて、毎年の作業を簡単にしましょう!
なお、弊所に年末調整をご依頼いただきますと、従業員さんにややこしい保険料控除証明書などを書いていただく必要はございません。生命保険会社から届く控除証明書を提出いただいて、計算は全て弊所でおこないます。
会計・税務にお困りの方は東近江市の小西修税理士事務所にご用命ください。まずはご相談だけでも承っております!